秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない

診察室へ戻ると先生と話をしており、つわりについて熱心に聞いていた。

予定日は5月11日だと言われた。
母子手帳ももらってきていいと言われた。

まだ結婚してない時はどうするんだろう、と悩んでいると帰り道にふと考えていると雅臣さんから両親に会いたいといわれた。
結婚のお許しをもらいたいと。

そっか…
そうだよね。

そのままの足で私たちは実家に向かおうと思ったが雅臣さんはどうしてもスーツに着替えたがった。
それに手土産も買いたがった。

流石に私は買い物に行かずマンションで一度寝かせてもらった。
その間に雅臣さんは両手いっぱいの手土産を買ってきていて起きた時に驚いた。
　
「なんですか？これは。」

「何がいいか分からなくて。真帆に聞きたくても寝てるから聞かなくてさ。」

「だからって…多すぎます。」

「多い分にはいいじゃないか。そろそろ出れるか？」

「はい。」