秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
「真帆…」

ふと目を覚ますと雅臣さんが帰ってきていた。

「あ、おかえりなさい。今何時ですか?」

「9時半だよ。」

「あぁ、そんなに寝ちゃったの。ごめんなさい。」

「いや、お疲れ様だったな。何か食べられそう?」

「うーん。ゼリーあるかな?」

「グレープフルーツのゼリーでいい?」

雅臣さんは濡れた髪を拭きながらキッチンに立った。

「ありがとう。」

「大丈夫なのか?」

「なんとか。でも雅臣さんは見過ぎです。困ったときには言いますからいつも通りにしてください。」

「ごめん。つい気になって。」

「バレないように、ですよ。」
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