秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない

雅臣side

昨日から一緒に過ごしてみて杉原は本当に自分に自信がないんだと分かった。

性格はいいし、仕事はできる。
見た目だって決して悪くない。
いや、強いて言うなら俺好み。
丸顔にアップした髪型、化粧は濃くなくナチュラル。目元もアイシャドウが薄く入る程度でギラギラしていない。
彼女らしい優しい雰囲気が出ている。

今日の寝起きの顔なんて可愛すぎてヤバかった。
本人は化粧が落ちてることを気にしているようだがそんなに大事ではない。
しかも洗った後のスッピンなんて肌が綺麗で白くて触りたくて仕方なかった。
泣き出す顔も可愛くて押し倒しそうだった。

課長、とあの時呼びかけられなかったら理性が抑えられなかったかもしれない。

課長と呼ばれたからこそ我に帰れた。

我ながら情けないが、そのくらい杉原を可愛いと思ってしまった。

「ともくんに会いたい」と言われ、いくら幼児とはわかっていても嫉妬している自分を情けなく思った。

そんなこと言わないくらい俺でいっぱいにしたいと思った。

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