秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
メガネが欲しいとのことでショップに入ると課長はいろいろなメガネを試しにかけている。
「どれが良いと思う?」
「え?!どれも似合ってますよ。」
「プッ…適当だな。ちゃんと考えて。」
「え?本当にどれもお似合いです。顔がいいとなんでも似合ってお得ですね。」
「はぁ?顔がいい?普通だろう。でも杉原にそう思ってもらえてるのなら嬉しいがな。」
「え?格好いいじゃないですか。会社のみんなそう言ってますよ。独身女子に大人気ですよ。」
「そうなのか?知らなかった。杉原もいいと思ってくれてるのか?」
「え?うーん…格好いいとは思いますが…。」
「なんだか歯切れが悪いな。」
「ま、そんな感じです。」
「プッ、なんだそれ。ま、いいや。早く選んでくれ。」
「そうですねぇ…私的にはこのブラウンの細いフレームが顔の良さを邪魔することなく、また知的に見える気がします。最近流行りの丸くて大きめなフレームでもいいとは思いますけど、可愛らしい感じになる気がします。」
「そうか…。じゃ、これかな。顔の良さ云々はどうでもいいが。」
「えー?私だけの意見で決めないでください!店員さんに相談しましょうよ。」
「杉原がいいと思うならこれでいいよ。」
「えぇー!責任重大です。もうちょっと考えさせてください。課長、こっちのシルバーの細いのとブルー系のもかけてください。」
「どれだ?」
私が手渡すとどちらも試しにかけてくれる。
あーどれも似合いすぎる。
私が悩み始めると店員さんも近づいてきてくれた。
それなのに課長は『彼女に見立ててもらうので大丈夫です。』と断ってしまった。
店員さんは苦笑いで離れていった。
おそらく課長の彼女には見えないほどの見た目。
彼女じゃないでしょ、の苦笑い。
店員さんもイケメンの応対が出来ず残念だっただろうな、と思う。
もう。
プロの見立てをお願いしたらいいのに…、そう思うがいえない雰囲気が漂っていた。
「私はやはり最初のブラウンの細いフレームが良かったように思いますが…どうでしょうか。」
「分かった。これにするよ。杉原はこういうのとかどう?似合いそうだな。かけてみてよ。」
太めのフレームに大きめのレンズ、フレームの色はわずかにグラデーションになっており、おしゃれ上級者がかけるようなフレームだった。
「こ、これですか?」
「うん、似合うと思うけど…。」
私は自分では絶対に選ばないフレームを手に取りかけてみた。
フレームが大きいせいか小顔に見える。
それに多少のグラデーションのおかげで顔に陰影がついたような見え方になり小顔効果を最大限に発揮している。
かわいい…
私は思わず欲しくなってしまった。
「杉原、いいじゃないか。似合う。可愛いな。」
ドキッ
課長に褒められ胸がギュッとした。
可愛いってお世辞にでも言ってもらえて嬉しかった。
「変じゃないですか?」
「全然。むしろ似合いすぎる。」
「じゃ、課長の言葉にのせられて買っちゃおうかな。」
「普段はコンタクトか?」
「はい。」
「たまにはメガネもいいぞ。それに酔ってコンタクト外さずに寝た翌日とかな。」
「……身に、覚えのあること言わないでください。」
「覚えがあるのか?」
「もう!課長は意地悪です。」
「はは。じゃ、検眼してもらうか。」
「どれが良いと思う?」
「え?!どれも似合ってますよ。」
「プッ…適当だな。ちゃんと考えて。」
「え?本当にどれもお似合いです。顔がいいとなんでも似合ってお得ですね。」
「はぁ?顔がいい?普通だろう。でも杉原にそう思ってもらえてるのなら嬉しいがな。」
「え?格好いいじゃないですか。会社のみんなそう言ってますよ。独身女子に大人気ですよ。」
「そうなのか?知らなかった。杉原もいいと思ってくれてるのか?」
「え?うーん…格好いいとは思いますが…。」
「なんだか歯切れが悪いな。」
「ま、そんな感じです。」
「プッ、なんだそれ。ま、いいや。早く選んでくれ。」
「そうですねぇ…私的にはこのブラウンの細いフレームが顔の良さを邪魔することなく、また知的に見える気がします。最近流行りの丸くて大きめなフレームでもいいとは思いますけど、可愛らしい感じになる気がします。」
「そうか…。じゃ、これかな。顔の良さ云々はどうでもいいが。」
「えー?私だけの意見で決めないでください!店員さんに相談しましょうよ。」
「杉原がいいと思うならこれでいいよ。」
「えぇー!責任重大です。もうちょっと考えさせてください。課長、こっちのシルバーの細いのとブルー系のもかけてください。」
「どれだ?」
私が手渡すとどちらも試しにかけてくれる。
あーどれも似合いすぎる。
私が悩み始めると店員さんも近づいてきてくれた。
それなのに課長は『彼女に見立ててもらうので大丈夫です。』と断ってしまった。
店員さんは苦笑いで離れていった。
おそらく課長の彼女には見えないほどの見た目。
彼女じゃないでしょ、の苦笑い。
店員さんもイケメンの応対が出来ず残念だっただろうな、と思う。
もう。
プロの見立てをお願いしたらいいのに…、そう思うがいえない雰囲気が漂っていた。
「私はやはり最初のブラウンの細いフレームが良かったように思いますが…どうでしょうか。」
「分かった。これにするよ。杉原はこういうのとかどう?似合いそうだな。かけてみてよ。」
太めのフレームに大きめのレンズ、フレームの色はわずかにグラデーションになっており、おしゃれ上級者がかけるようなフレームだった。
「こ、これですか?」
「うん、似合うと思うけど…。」
私は自分では絶対に選ばないフレームを手に取りかけてみた。
フレームが大きいせいか小顔に見える。
それに多少のグラデーションのおかげで顔に陰影がついたような見え方になり小顔効果を最大限に発揮している。
かわいい…
私は思わず欲しくなってしまった。
「杉原、いいじゃないか。似合う。可愛いな。」
ドキッ
課長に褒められ胸がギュッとした。
可愛いってお世辞にでも言ってもらえて嬉しかった。
「変じゃないですか?」
「全然。むしろ似合いすぎる。」
「じゃ、課長の言葉にのせられて買っちゃおうかな。」
「普段はコンタクトか?」
「はい。」
「たまにはメガネもいいぞ。それに酔ってコンタクト外さずに寝た翌日とかな。」
「……身に、覚えのあること言わないでください。」
「覚えがあるのか?」
「もう!課長は意地悪です。」
「はは。じゃ、検眼してもらうか。」