秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
それにあえて言うならば、私には子供のような孫のような可愛いともくんがいるから満足してるのかもしれない。
私の親友、千佳の子供の智也くん。
ともくんが生まれる時には立ち会い、最初からずっと見ている。
千佳の陣痛の間は私も汗だくになり向き合った。だから生まれた時には感動で涙が止まらなかった。
その後も事あるごとにともくんに会いに行き、私のことを今ではまーちゃんと呼んでくれるまでになった。
ともくんの成長を見守り続けているからこそ自分の婚活は二の次になっているのかも。



そう思ってた…



でも千佳の彼が、アメリカから戻ってきた。
真摯に千佳に向き合い、今度こそ結婚することになった。
親友が苦労していたことも知ってるから幸せになってくれることはこころから嬉しい。
でも…今までのように同じ駅に住まないのですぐに会いに行けない。
旦那さんのいる家にちょくちょく行くわけにも行かない。
ともくんに癒してもらいに行けない。
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