秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
千佳に用意してもらったランチを食べるとともくんはふらふらになり昼寝をしてしまった。

ふぅ…と千佳は息をつきながらともくんを部屋に寝かせてきた。

「真帆ごめんね、夏休みなのに遊んでもらって。」

「千佳。私が予定がないって知ってるでしょ。お暇なお一人様なのよ。だから会えて嬉しいよ。ご飯も美味しいし。」

「真帆は誰か好きな人いないの?」

「うーん…千佳みたいな恋ができたらいいんだけど。今のところいないかなぁ。でも職場のみんなとは仲良くしてるから寂しくないよ。」

「職場かぁ。男の人多そうだけど。」

「営業はみんな男性で補佐は私と2人の女の子だよ。営業は15人くらいいるかなぁ。」

「真帆もそろそろ結婚してよ。ママ友になろうよ。」

「うーん。考えとくけど。今のところお一人様まっしぐらだから。ともくん愛してるからいいかな。」

「相思相愛だもんね。2人は。真帆が来ると私のことなんて見向きもしないし。返って真帆が彼氏連れてきたら智也が怒りそう。」

「嫉妬?!されてみたいわ。」

私たちは笑いながらおしゃべりに花が咲く。
千佳とすでに人生の半分以上一緒にいる。
だから千佳の幸せな姿は何より嬉しい。

ともくんがお昼寝から起きるのを待っているとスマホが鳴っていることに気がつく。
珍しいなぁ。休みの日にスマホがなるなんて。お母さんかなぁ。
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