秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
私は雅臣さんの仕草を忘れたくないが、何故か不安になり念入りにシャンプーしてしまった。
頭皮の汚れを今さらだけどしっかり落としたかった。

シャワーから出るとスマホが点滅していた。

千佳からは『どうだった?』と入っている。

雅臣さんからは『今着いたよ。俺も今日は楽しかった。明日は墓参りに行かなければならないから明後日また一緒に出かけられたら嬉しい。どうかな?』と。

うー…

ひとまず千佳に返信する。

『今日は色々ありがとね。千佳にもともくんにも会えて嬉しかった。課長に付き合ってほしいと言われて…でも返事ができなかったよ。そしたらよく考えて見てって言われたの。だから少し考えてみることにしようと思う。』

『やっぱり告られたのね!真帆は自分の恋愛となると急に消極的になるよね。でもすぐに返事ができなかったのも、今日も誘われて断らなかったのも気になってるからじゃない?だから沢山悩むといいと思うわ。』

うん…
さすが恋愛の大先輩。すぐに断らなかった理由かぁ。
憧れ?気になる?なんなんだろう。

いつまでも悩んでいられず今度は雅臣さんにメールする。

『運転お疲れ様でした。雅臣さんのおかげで楽しい時間が過ごせました。ありがとうございました。明後日、大丈夫です。』

返信するとすぐにまたメールが返ってきた。

『俺も真帆のおかげで楽しかったよ。明後日は今度こそ買い物に行こう。アウトレットモールに行かないか?真帆は模様替えしたいんだよな?見に行こう。』

『楽しみです!よろしくお願いします。』
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