秘密の秘密は秘密じゃないのかもしれない
お昼を食べ、のんびりと洋服のお店を見て回った。

雅臣さんの服も私の服も何着か買った。
雅臣さんは私に選んで、と言うが私も自慢できるほどのセンスはない。
店員さんと話しながらいつもの黒ばかりでなく他のものも購入した。
私の服は雅臣さんが全て褒めてくれるのであまり参考にならないが気に入った服を何着か購入した。

最後に雅臣さんが見たがっていた時計を覗きに行った。

私も一緒になって覗き込んでいると可愛い時計が目に入った。
シルバーでシンプルに見えるが文字盤がピンクゴールドで普段でも仕事でもしていられそう。

「真帆、どれがいいと思う?」

「うーん…。個人的には皮よりシルバーの方が好きですね。文字盤もシンプルな方が長く使えていいかなって。雅臣さんは?」

「俺もシルバーの方が好きだな。あとはできれば自動巻きが欲しいんだ。」

「自動巻きだといいですよね。値段は張りますけどその分価値がありますよね。」

「時計は長く使うものだし、一日中付けているから飽きのこないものがいいかな。」

「そうですね。まだ見てますよね。ちょっとお手洗いに行ってきていいですか?」

「あぁ。ここにいるな。」

「わかりました。」
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