社長じゃなくて、君の夫になってもいいですか? 〜社長、嫌いになってもいいですか?シリーズ 第2章〜
それから、僕と彼女は僕の部屋で結ばれた。
ただ側にいてくれるだけでいいと願っていた彼女が、僕の腕の中で僕に微笑みかけてくれていると言う事実。

幸せに酔いそうになる。
肌の質感も、彼女の唇の味も、全部が僕に力をくれる気がした。

でも、現実はそんなに優しくはない。
会社の経営状況はやはり思わしくない。
このままだと、あと1年もつかわからない。
そのため、僕の手取りは世間の新卒の給料ほどしかない。

そんな男が、これから先、彼女の男としていられることが許されるのだろうか。
彼女に、お金の不安だけはさせたくない。
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