イケメン御曹司の甘い魔法
「芽衣、絶対に応援するからね!話を聞く限り、藤堂さんは芽衣の事を良く思っているよ!」
応援するから、と真理子に言われても、藤堂さんと私に何か起こる訳が無い。
万が一、良く思ってくれているとしても、それは女性としてではなく、男友達に思う感情のようなものに違いない。
「ねぇ、真理子。御礼はどうやって伝えれば良いのかな?」
真理子の話によると、先ずは私から藤堂さんに連絡したほうが良いという事だった。
藤堂さんは連絡先として、私とL●NEの連絡先を交換してくれている。
私から連絡しても、迷惑では無いだろうか。
「芽衣、いまここでL●NE送りなよ。私が代わりに送ろうか?」
少し酔いがまわっている真理子はいつも以上に強引だ。
私から携帯を取り上げると、勝手にL●NEを送ろうとする。
「芽衣、この内容で良いよね?」
見ると、女の子らしい文章ではあるが、藤堂さんと会いたいという積極的な内容だ。
「真理子ダメだよ。恥ずかしいから無理!」
急いで、真理子を止めようとするが、真理子はニヤリと笑った。
嫌な予感がする…
「もう、とっくに送信しちゃったよ!」
私に携帯画面を見せると、そこには既に『既読』の文字が出ている!
(-----------------うっ--------うそでしょ!!---------)
暫らくすると、返信が来てしまった!
『明日、会社出るとき連絡して。良かったら、またうちに来る?』
私は携帯画面を見ながら、固まった。
様子を見ていた真理子が、私の携帯を覗き込む。
「----す---すごいよ芽衣!!またうちに来るって---キャー」
真理子はキャーキャーと喜んでいるが、私はそれどころではない。
どうしたら良いのか、お腹痛くなりそうだ。