イケメン御曹司の甘い魔法
翌日の朝
真理子は朝から私の所に急いで走って来た。
その理由はもちろん、昨日の藤堂さんとの話を聞きたいからだ。
「芽衣!どうだった?御礼はちゃんと渡せたの?」
「うん。でも分からない事ばかりなんだ…私のコーヒーカップを家に用意しておいてくれるって、なんでだと思う?」
真理子は、その場で持っていたカバンをバタンと下に落としてしまった。
声を出す前に、口をパクパクしている。
「め----め----めい------まさか-------藤堂さんと----付き合って無いよね?」
「真理子!何言っているの!藤堂さんに失礼だよ!!」
真理子は自分の家に、誰かのカップなどを用意するのは、恋人同士くらいだと言っている。
そんなことは、有る筈もない。
もしかしたら、私が皆にいじめられていると思って、可愛そうだから同情してくれているのかも…。