イケメン御曹司の甘い魔法
ただ、そんなことは言ってはいられない状況になっていた。
自分の家に着いた私は、ドアの前で茫然としていた。
ドアに大きく張り紙が貼られている。
そこには…
『警告 会社辞やめろ!』
ドアには、刃物で切りつけたような跡がたくさん付けられている。
誰がこんなことをするのだろうか。
これは、明らかに嫌がらせだ。
こんなことは初めてだ。
手足が震える。
「芽衣!!大丈夫か。」
私を送って帰ったはずの優斗さんが、後ろから走って来た。
「嫌な予感がして、戻って来たんだ。来てよかった。大丈夫か…芽衣。」
優斗さんが、後ろから私を抱きしめてくれたが、体の震えが止まらない。
優斗さんが来てくれた安心感もあり、涙が溢れてくる。
「芽衣、もう大丈夫だ。ゴメン。俺のせいでこんな恐い思いをさせてしまって…」