イケメン御曹司の甘い魔法
私達は久しぶりに、自宅で夕食の用意をしていた。
もちろん優斗さんも手伝ってくれている。
「芽衣、サラダに使う野菜は洗って小さく切っておけばいいのかな?」
「はい。お願いします。」
何気ない会話がとても嬉しく懐かしくも感じてしまう。
数日前までは、もう優斗さんと一緒にここで食事も出来なくなると思っていた。
「頂きます!!」
二人でテーブルを囲んで食事をする。
当たり前の日常は、とても幸せだ。
「芽衣、デザートは芽衣から貰ったチョコレートにしようか?」
「---あの---優斗さん。謝らなくてはならないことがあるの---」
「芽衣、突然どうしたの?」
「実は、優斗さんのコーヒーカップを落としてしまって--------------」
忘れていた。
優斗さんのコーヒーカップを割ってしまっていたのだった。
「芽衣、そんなことで謝る必要は全くないよ…明日にでも一緒に買いに行こう。」
「はい。ありがとうございます。」
「芽衣、バレンタインのチョコレート嬉しいよ。こんなに嬉しいチョコレートは初めてだな…」
「優斗さん、大袈裟ですよ!」