イケメン御曹司の甘い魔法

私は萌絵さんに連絡をして優斗さんのデート了承を伝えた。
萌絵さんはとても喜んでくれているようだった。

萌絵さんの希望を聞くと、水族館でデートをしたいという事だ。
それを優斗さんに伝え、次の週末に早速そのデートは実行されることとなった。



優斗さんは自分の車で、萌絵さんを迎えに行って水族館に行くことにした。

「芽衣、行ってくるよ!途中に何度か連絡はするからな。」

車までお見送りに行った私に、優斗さんは運転席の窓を開けて私の頬を撫でながら微笑んでくれる。

今日の優斗さんもとてもカッコいい。
少し若い女性に合わせて、先日圭太さんに服を選んでもらったのだ。
若者が好む、年上男性の服装だそうだ。
Vネックの白いTシャツに、黒のジャケット。
黒ジャケットはクシャっと腕まくりでラフな感じにしている。
そして、綺麗めなスリムジーンズ。
頑張りすぎない、大人の雰囲気だと圭太さんが言っていた。

優斗さんは、いきなり私の首に手をまわすと、グイっと私を引き寄せた。
運転席の優斗さんは私に口づけをする。

顔が一気に熱くなるのが分かる。

「芽衣、愛しているよ…」

優斗さんは、甘い言葉を残して車を走らせた。

自分が望んだことではあるけれど、心には何かが刺さったままだ。
しかし、萌絵さんの気持ちを考えたら、望みを叶えてあげたいと思う。


< 90 / 111 >

この作品をシェア

pagetop