イケメン御曹司の甘い魔法
サプライズ
お母様が突然会社に来てから、数日が経っていた。
私はいつも通り、忙しく仕事をしている。
会議資料の準備や、議事録など秘書の仕事は細かい仕事も沢山ある。
優斗さんも、今日は朝から出張で忙しくしている。
すると、珍しく第一秘書の上田さんに呼び止められた。
驚いて振り返ると…
「木下さん、少しお時間よろしいですか?」
「…はい。」
「副社長から、ご伝言です。今日の20時から行われるパーティーに木下さんも参加して欲しいとのことです。もちろん副社長も参加されます。パーティーに参加するご準備もあるかと思いますので、なるべく早めに会社を出てください。」
上田さんは、ドレスや身だしなみの準備に、圭太さんのお店に行くようにと言っている。
恐らく優斗さんが手配したのだろう。
それにしても、急にパーティーに同席とは驚かされる。
圭太さんのお店に着くと、いつも通りドレスがすでに用意されていた。
しかし、そのドレスは会社関係のパーティーにしては、華やかすぎるのではないかと思うドレスだった。
「圭太さん、このドレスは華やかすぎませんか?」
すると圭太さんは大きく首を振った。
「芽衣ちゃん、これは藤堂が自分で選んだのよ!出張前に突然来たからびっくりしちゃったわよ。このドレスを芽衣ちゃんに着せて、似合うようにヘアメイクもしてくれって言っていたわよ。芽衣ちゃん愛されているのね…」
圭太さんの言葉に顔が真っ赤になるのが分かる。
優斗さんがドレスを選ぶなんて信じられないことだ。
そのドレスは、前から見るとミモザ丈の薄いピンクの可愛いドレスだけれど、後ろは大きく背中が開いていて、大人っぽいデザインでもある。
背中がとても恥ずかしい。
アップヘアーも少しゆるフワといった感じでも大人っぽい雰囲気にしてくれた。
キラッと光るピンがアクセントだ。
「芽衣ちゃん、素敵よ!また藤堂が惚れ直しちゃうわね…」