粗大ごみを拾ってしまった(番外編その2)大森VS巫女の壁ドン問題

巫女の不合格・12-15ページ

<大森の事務所・>

「そうか・・やっぱ無理か」

瞑王は普段大森の座る場所に、
足を組んで座って言った。

「別の天界の霊体を推薦して
いただくよう、お願いいたします」

大森は机の前に立ち、
いつもの事務連絡口調で、
最後を締めた。

「そうだね。わかった」
瞑王が・・・言った。

大森は違和感を持った。
何か違う。
ものわかりがよすぎる。
素直すぎる。

トラップを仕掛けている様子でも
ない。

「リシェル・・様とは
どのようなご関係なのですか?」

今更聞いても仕方がない事だが・・
大森は確認したかった。

天界の高級霊が無理してでも、
現世に来たがる理由・・・

普通はありえない。

瞑王は頬杖をついて、
考えて言葉を選んでいるように見えた。

「リシェルは俺にとっては・・
現世で言う<妹>みたいな存在でさ」

あいつくらいの霊格になると、
神殿からなかなか出られないんだ。」

大森はうなずいた。
そして気が付いた。

リシェルは
瞑王の弱点なのかもしれない。
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