粗大ごみを拾ってしまった（番外編その２）大森VS巫女の壁ドン問題

＜神社・石壁・＞

何も言わず
目の前の瞑王は目を閉じた・・・

少し首を傾け、
それは恥じらう乙女のように・・

「う・・・・」
それを見て大森の怒りが・・・
一気に下がってしまった。

「わかりました・・・」

あの初対面の口づけ・・・
衝撃的だった。

まぁ、瞑王とは初めてではないし・・
大森は自分を納得させるように
首を縦に振った。

大森は改めて、
目を閉じている瞑王を見た。

頬が少し上気しているように、
ピンクに染まっている。

瞑王のその様子が・・
リシェルと重なる・・・
そうリシェルならば・・

はじめてのキスは
どうするだろう・・

小さくて柔らかそうな唇・・
まだ、誰も触れていない・・

触れたら壊れてしまうような・・・怖い気持ちがする・・・

楽しむとか、
そういうものじゃない・・
もっと神聖で、
祈るような気持ちで。

情熱的で熱い口づけではなく、
小鳥がついばむような軽く、
優しいキスを・・・