粗大ごみを拾ってしまった(番外編その2)大森VS巫女の壁ドン問題
<神社・石壁・>

大森は軽く瞑王のあごに手をやり、上向きに角度を決めた。

そして慎重に唇を重ねる。

瞑王からのアクションはなく、
薄く唇を開いて
大森をただ受け入れるように見えた。

大森は舌先が軽く触れると、
唇を離した。

「・・・・」

瞑王はゆっくりと目を開き、・・・何も言わなかった。

そして
大森の腕をかいくぐるように出て、リシェルの方に歩いて行った。

「もう、いいね。リシェル」

瞑王はリシェルを抱きしめるようにしていた。

「大森、今日はありがとう。
いろいろやってもらって悪かったな」

瞑王は
リシェルを抱きしめながら、
片手を上げた。

リシェルも、
大森の方を振り向いて、小さく手を振った。

「それでは失礼します」
大森は二人に背を向けて
歩き始めた。

胸に<しこり>のような
重い何か・・・
複雑な思いを感じていた。

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