【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉
「高城透子さーん。診察室へどうぞ〜」
「はい」
名前を呼ばれたわたしは、藍と一緒に診察室へと入った。
「高城さん、今日はどうされました?」
「あの……」
と話し始めようとした時、藍が横から「実はちょっと、妻が転んでしまって……。心配なので、赤ちゃんが大丈夫かどうか診ていただきたくて」と伝えた。
「あら、そうだったの……。分かったわ。じゃあ大丈夫かどうか、診てみましょうか」
藍がそう伝えると、先生はそう言ってくれた
「はい。よろしくお願いします」
「じゃあ準備しちゃうわね。ちょっと待っててね」
「はい」
先生が一旦席を離れると、藍はわたしの手を握ってくれた。
そして「大丈夫だよ、きっと」と優しく言ってくれた。
「……そうだね」
何事もないことが、一番だもんね。自分たちが安心するためにも、ちゃんと診てもらうのが一番だ。
「お待たせ。じゃあ始めましょうか」
その5分後、先生が器具を持って診察室へ現れた。
「は、はい」
「旦那さんは少しだけ、出ててくれるかな?」
「え?あ、はい。分かりました」
藍が外に出ると、先生は診察を始めた。