【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉
「そうだな。……すげぇ、楽しみだな」
「そうだね。もうすぐ、産まれるよ」
お腹に手を当てながら、そう呟くわたしに、藍は「産まれたら、たくさん子供の写真を撮らないとな」なんて笑いながら言っていた。
「そうだね。撮らないと、だね」
きっと高城社長も、この子が産まれてくるのを楽しみにしているはずだ。
孫のためにまだまだ健康でいないとダメだなと、藍にこの前言っていたらしいし。相当楽しみ、なんだと思う。
「公園にも行きたいだろ?それから、遊園地にも行きたいし、水族館だって連れてってやりたいだろ?それから……」
と考え込む藍に、わたしは「大丈夫だよ。心配しなくてもその願い、全部叶えられるから」と言って微笑んだ。
「……そうだよな。叶えられる、よな?」
「当たり前だよ。だってこれから何十年も子育てしていくんだよ? 全部叶えられるよ」
藍がそう思ってくれているように、わたしもそう思ってるから。
わたしたちの目指す場所は同じ。家族みんなで幸せになること。そしてかけがえのない思い出を作っていくことだから。
それを叶えられるのは、藍とだからなんだよ。