【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉
【17.番外編】
【番外編 その後の高城家】




「透子さん、出産おめでとう」

「ありがとうございます」

 結人が産まれてからしばらくして、わたしは藍と高城家を訪れていた。
 結人を出産したと報告したら、なぜか高城明人(藍の父親)がたくさんのベビー用品を買い揃えていた。
 
「これはわたしからの、出産祝いのプレゼントだ。使いなさい」

「え?こんなに……ですか?」

「ああ、そうだ。大切な孫のために用意した」

 高城明人はいつもポーカーフェイスで何を考えているのか分からない人だと思っていたけど……。
 本当は藍と同じで優しい人、なんだな。

「親父、別にそこまでしなくていいって言ったろ?」
  
 と、藍が言うけど、高城明人は「何言ってる。お前がまだ何も用意してないって言うから、わたしが用意してやったんだろ?」と言い返していた。

「そ、それは……」

 珍しく藍も、父親を前にすると言い返すことが出来ないようだ。

「大切に使わせて頂きます。お父さま」

「そうしてくれ。 にしても、結人は透子さんに似てキレイな顔立ちをしているな。こんなバカ息子に似なくて良かったよ」

「まぁ、お父様ったら……」
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