【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉
「……アンタ、女将さんの所に行ったんだって? わたしの居場所を知ってたら教えてほしいって、言ったんでしょ?女将さんに」
「なんだ、バレちゃったんだ」
わたしがそう問いかけると高城藍は、笑いながらそう言ってきた。
「……なんでわざわざ、女将さんの所になんて行ったのよ」
「だってあの人なら、知ってるかと思ったからさ」
「……わざわざそうまでして、何で……」
意味が分からない。なんで……。何でわたしだったのか……。
「俺はあの時から、ずっと君を追いかけてきたんだ」
「……ずっとって?」
それはどういう意味なの?ずっとって何……?
「君と初めて会った時から、だよ」
「……え?」
わたしと初めて会った時から……?
それって、どういうこと……?何、分からない……。
「覚えてない?俺と初めて会った時のこと」
そんなことを言われても、覚えていない。分からない……。いつなの?
そんなわたしの反応を見て、高城藍はこう言ってきた。
「やっぱり覚えてないか」
「……覚えてる訳、ないでしょ」
そもそも、どこで会ったと言うの……?