【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉


 そんなわたしたちがうまくいくのかなんて、分からない。
 だけどわたしたちは、お互い夫婦としてこれから先理解し合って、助け合っていかなければならない。

「……はぁ」

 ため息なんて付いたら幸せは逃げていくなんて言うけど……。ため息をつきたくなることもあるんだよね。
 検診に行く度に、子供が少しずつだけど、お腹の中で育っていることを実感していく。嬉しい反面、まだ不安もある。

 だけど弱音なんて吐いていられない。わたしは、母親になるんだから……。
 赤ちゃんだって、こんなお母さん、きっとイヤだろうな……。

 そんなことを考えながら、30分くらいの散歩を終えて帰宅したわたし。
 そしてマンションに入るため、カードキーをかざす。ロックが解除されると中に入り、エレベーターに乗り最上階へと登る。

「高城さん、おはようございます」

「あ、おはようございます。毎朝、ご苦労様です」

「いいえ」 

 エレベーターを降りて清掃係のおばさんと少しは挨拶を交してから、家の中に入った。
 そして水を飲むと、スマホを開いた。

【早く透子に会いたくて、仕方ないよ】
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