【溺愛結婚】懐妊後、御曹司から猛烈に溺愛されています。〈完結〉


「あ、そうだ。透子、赤ちゃんが産まれたら、高城家みんなで家族写真を撮るぞ」

「家族……写真?」

 高城家、みんなで……?

「ああ。高城家のルールなんだ、昔からの。赤ちゃんが産まれたら、家族みんなで写真を撮ることが」

「高城家の……ルール?」

 そんなルールがあるんだ……。高城家には。

「ああ。……家族として迎えるのための、儀式みたいなものだけど」

「家族として迎えるための……儀式?」

 確かに産まれてくる赤ちゃんは、わたしたちの家族になる。そして少しずつ、わたしたちは親になっていく。

「ああ。 透子は俺と結婚したあの日から、もう家族だから」

「……家族」

 家族になるのって、難しい気がする。……だけど大丈夫だよね?わたしたちなら。
 
「ああ。透子は俺の大切な人だよ。今も、そしてこれから先も」

「……分からないでしょ。ずっとじゃないかも、しれないし」

 いつか離婚してしまう日が、来てしまうかもしれないのに……。
 
「俺はずっと、透子と家族になる予定だ。 それに子供だって、後一人くらいは欲しいしな」

「えっ。もう二人目のこと、考えてるの?」
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