【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「あの、神殿長様、モーリーンは聖宮にいるのではないのですか……?」
「マリアーナ様、彼女は現在、王宮に呼ばれております。視察から戻った国王陛下と面会するご予定で」
視察……。
聖女を探す旅は公にはされていないと聞いた。
そうか、視察ということになっていたのか。
「わたしはモーリーンのふりをしていればよいのでしょうか」
「いえ、神官達には真実を告げてもよいと、陛下からお許しを得ております。マリアーナ様は何も心配される必要はございませんよ」
高齢の神殿長は疲れているだろうに、穏やかに微笑んだ。
「マリアーナ様こそが、女神レクトマリアに選ばれたまことの聖女なのです。聖宮を我が家だと思ってお寛ぎください」
大神殿の最奥にある聖女の館に着くと、女性神官達が出迎えのためにずらりと並んでいた。
「聖女様、お帰りなさいませ」
「お早いお帰りでしたが、何かございましたでしょうか」
やや強ばった面持ちの女性神官が、緊張した口調で問いかける。
「マリアーナ様、彼女は現在、王宮に呼ばれております。視察から戻った国王陛下と面会するご予定で」
視察……。
聖女を探す旅は公にはされていないと聞いた。
そうか、視察ということになっていたのか。
「わたしはモーリーンのふりをしていればよいのでしょうか」
「いえ、神官達には真実を告げてもよいと、陛下からお許しを得ております。マリアーナ様は何も心配される必要はございませんよ」
高齢の神殿長は疲れているだろうに、穏やかに微笑んだ。
「マリアーナ様こそが、女神レクトマリアに選ばれたまことの聖女なのです。聖宮を我が家だと思ってお寛ぎください」
大神殿の最奥にある聖女の館に着くと、女性神官達が出迎えのためにずらりと並んでいた。
「聖女様、お帰りなさいませ」
「お早いお帰りでしたが、何かございましたでしょうか」
やや強ばった面持ちの女性神官が、緊張した口調で問いかける。