【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
その時、神殿長から声をかけられたので、話はそこまでになった。
いよいよ儀式が始まるのだ。
広々とした大広間がしんと静まった。
わたしは一歩前に出て、神殿長の言葉を待つ。
神殿長はひとつわたしにうなずくと、聖女継承の儀の始まりを宣言し、わたしに向き直って言った。
「聖女マリアーナ、女神レクトマリアに祈りを」
中央の演壇の上には美しい花々の彫られた白い石台があり、そこに聖なる水晶が鎮座していた。
わたしは水晶に向かって語りかける。
「愛と豊穣の女神レクトマリアよ」
ヴォルフと一緒に滝の裏の洞窟で出逢った女神様を思い出す。
聖なる水晶によく似た、白い光の玉。
ヴォルフがその光からわたしをかばって抱きしめてくれたこと。
熱い口づけ。
そして、わたしの中に満ちたヴォルフへの恋心。
いよいよ儀式が始まるのだ。
広々とした大広間がしんと静まった。
わたしは一歩前に出て、神殿長の言葉を待つ。
神殿長はひとつわたしにうなずくと、聖女継承の儀の始まりを宣言し、わたしに向き直って言った。
「聖女マリアーナ、女神レクトマリアに祈りを」
中央の演壇の上には美しい花々の彫られた白い石台があり、そこに聖なる水晶が鎮座していた。
わたしは水晶に向かって語りかける。
「愛と豊穣の女神レクトマリアよ」
ヴォルフと一緒に滝の裏の洞窟で出逢った女神様を思い出す。
聖なる水晶によく似た、白い光の玉。
ヴォルフがその光からわたしをかばって抱きしめてくれたこと。
熱い口づけ。
そして、わたしの中に満ちたヴォルフへの恋心。