【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「女神様のお力が……?」
「さすが聖女殿。もしや女神の宣託があったのか!?」
「いえ、違います! そういうわけではなく、あの、これも街の噂です」
「そうか……」
みんな漠然と不安を感じていた。
聖女が見出された時、国中の人が慶事だと大喜びしたのはそのためだ。
新たな聖女が決まれば、若い力で女神様の加護も強まるのではないか。また、不安のない豊かな生活が戻ってくるのではないか。
そんな期待が強く感じられた。
「でも……わたしは女神様のお力のせいだけではないように思います……」
「私には女神レクトマリアの御心はわからない。しかし、一つ言えることは新しい治世が必要だということだ」
「新しい治世って……?」
王太子様は深く長く息を吐くと、意を決したようにこぶしを握りしめた。
「王国への女神の恩寵が薄らいできたかのように思える今、民の不満を抑え貴族達の不信を一掃し王国が一つになって、この不安定な情勢を乗り越えていかなければならない」
「はい……」
「そのためには、民心が離れる前に代替わりが必要なのだ。私は人心を一新して、新たな国を創りたい」
「さすが聖女殿。もしや女神の宣託があったのか!?」
「いえ、違います! そういうわけではなく、あの、これも街の噂です」
「そうか……」
みんな漠然と不安を感じていた。
聖女が見出された時、国中の人が慶事だと大喜びしたのはそのためだ。
新たな聖女が決まれば、若い力で女神様の加護も強まるのではないか。また、不安のない豊かな生活が戻ってくるのではないか。
そんな期待が強く感じられた。
「でも……わたしは女神様のお力のせいだけではないように思います……」
「私には女神レクトマリアの御心はわからない。しかし、一つ言えることは新しい治世が必要だということだ」
「新しい治世って……?」
王太子様は深く長く息を吐くと、意を決したようにこぶしを握りしめた。
「王国への女神の恩寵が薄らいできたかのように思える今、民の不満を抑え貴族達の不信を一掃し王国が一つになって、この不安定な情勢を乗り越えていかなければならない」
「はい……」
「そのためには、民心が離れる前に代替わりが必要なのだ。私は人心を一新して、新たな国を創りたい」