【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
沈黙が辺りをつつむ。
『あら……? なぜ反応がないのかしら?』
ヴォルフが深くため息を吐いた。
「何か用か」
『ご挨拶ねぇ。せっかく女神様が来てあげたのに』
「頼んでない」
『まぁまぁ、落ち着いて』
「落ち着いてる!」
女神様にからかわれて青筋を立てるヴォルフ。
女神様はたぶんヴォルフが可愛いのね。思春期の弟をかまいすぎて嫌われてしまった近所の宿屋のお姉さんに似てる。
『えー、わたくし、ヴォルフに嫌われてるの……?』
しゅんとする女神様。
そういえば女神様は心の中の声も聞こえるんだった!
『あら、今はそんなに聞こえないのよ。日中だし。ほら、現身もこんなに小さくて弱いし』
「いえあのっ、申し訳ありません! 近所に住んでた女の人と女神様を一緒にするだなんて!」
慌てて謝ると、白い玉はふよふよとわたしの頭の上を旋回した。
『いいのよ、ふふっ。マリアーナちゃんがわたくしを怖がらなければ、それで』
「……ありがとうございます」
『それにしても仲睦まじいわね~! 朝からイチャイチャしちゃって!』
「えっ……!?」
『あら……? なぜ反応がないのかしら?』
ヴォルフが深くため息を吐いた。
「何か用か」
『ご挨拶ねぇ。せっかく女神様が来てあげたのに』
「頼んでない」
『まぁまぁ、落ち着いて』
「落ち着いてる!」
女神様にからかわれて青筋を立てるヴォルフ。
女神様はたぶんヴォルフが可愛いのね。思春期の弟をかまいすぎて嫌われてしまった近所の宿屋のお姉さんに似てる。
『えー、わたくし、ヴォルフに嫌われてるの……?』
しゅんとする女神様。
そういえば女神様は心の中の声も聞こえるんだった!
『あら、今はそんなに聞こえないのよ。日中だし。ほら、現身もこんなに小さくて弱いし』
「いえあのっ、申し訳ありません! 近所に住んでた女の人と女神様を一緒にするだなんて!」
慌てて謝ると、白い玉はふよふよとわたしの頭の上を旋回した。
『いいのよ、ふふっ。マリアーナちゃんがわたくしを怖がらなければ、それで』
「……ありがとうございます」
『それにしても仲睦まじいわね~! 朝からイチャイチャしちゃって!』
「えっ……!?」