【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「あの、女神様」
『なぁに』
「お願いがあるんです」
『まぁ、何かしら。わたくし、お詫びになんでもお願い聞いちゃうわよ!』
しょぼんとしていた女神様が張りきってぶんぶん飛びまわる。ヴォルフの言っていたとおり赤い染みは消え、真っ白な玉がピカピカ光っていた。
『ヴォルフとずっと一緒にいたいって言ってたわね。了解、了解、承ったわ!』
「え?」
『眷属神ヴォルフと聖女マリアーナの結婚を認めます! ついでに寿命もそろえちゃう! 末永くお幸せに!!』
「えっ、えぇぇぇぇ!?」
ヴォルフがやれやれと肩をすくめた。呆れているけれど、少し笑っている。
わたしは慌てて声を上げた。
「女神様、ち、違うんです!」
白い玉がふよんと一回弾んで止まった。
『違うの? でも、もう祝福しちゃったし、取り消せないわよ?』
「いえ、それは違わないというか、ヴォルフと、け、結婚できるのはうれしいんですけど!」
ヴォルフもわたしをじっと見ている。わたしはヴォルフの服の裾をギュッと握って女神様に向き直った。
『なぁに』
「お願いがあるんです」
『まぁ、何かしら。わたくし、お詫びになんでもお願い聞いちゃうわよ!』
しょぼんとしていた女神様が張りきってぶんぶん飛びまわる。ヴォルフの言っていたとおり赤い染みは消え、真っ白な玉がピカピカ光っていた。
『ヴォルフとずっと一緒にいたいって言ってたわね。了解、了解、承ったわ!』
「え?」
『眷属神ヴォルフと聖女マリアーナの結婚を認めます! ついでに寿命もそろえちゃう! 末永くお幸せに!!』
「えっ、えぇぇぇぇ!?」
ヴォルフがやれやれと肩をすくめた。呆れているけれど、少し笑っている。
わたしは慌てて声を上げた。
「女神様、ち、違うんです!」
白い玉がふよんと一回弾んで止まった。
『違うの? でも、もう祝福しちゃったし、取り消せないわよ?』
「いえ、それは違わないというか、ヴォルフと、け、結婚できるのはうれしいんですけど!」
ヴォルフもわたしをじっと見ている。わたしはヴォルフの服の裾をギュッと握って女神様に向き直った。