【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「聖女様、本当に生きておられたのですね……」
部屋にはジャネリーさんをはじめとした三人の女性神官がいた。ジャネリーさんはわたしの手を握ったり離したりしている。わたしの実在を確かめているようだ。
「こちらのお方は……もしや?」
「はい。女神様の御使いのヴォルフです」
「御使い様……!」
女性神官達が一斉に平伏する。
「ああ、俺のことは気にしなくていい。今日はマリアーナの付き添いだから」
「は、はい! 今、国王陛下と新しく就任した神殿長に知らせてまいりますので、少々お待ちくださいませ!」
飛び出していこうとした神官を慌てて止める。
「あの、大丈夫です! 今日は皆さんに会いに来ただけなので、内緒にしてください」
「内緒に……?」
「ええ。国王陛下も神殿長様も、わたしが生きていることはご存知だと思います。それに……わたしは愛するひとと結ばれました。もう聖女ではありません」
にこっと微笑んで、横に立つヴォルフを見上げる。
「わたしが死んだと巷で噂になっていると聞いて……、お世話になった皆さんには元気でいることを知らせたかったの」
部屋にはジャネリーさんをはじめとした三人の女性神官がいた。ジャネリーさんはわたしの手を握ったり離したりしている。わたしの実在を確かめているようだ。
「こちらのお方は……もしや?」
「はい。女神様の御使いのヴォルフです」
「御使い様……!」
女性神官達が一斉に平伏する。
「ああ、俺のことは気にしなくていい。今日はマリアーナの付き添いだから」
「は、はい! 今、国王陛下と新しく就任した神殿長に知らせてまいりますので、少々お待ちくださいませ!」
飛び出していこうとした神官を慌てて止める。
「あの、大丈夫です! 今日は皆さんに会いに来ただけなので、内緒にしてください」
「内緒に……?」
「ええ。国王陛下も神殿長様も、わたしが生きていることはご存知だと思います。それに……わたしは愛するひとと結ばれました。もう聖女ではありません」
にこっと微笑んで、横に立つヴォルフを見上げる。
「わたしが死んだと巷で噂になっていると聞いて……、お世話になった皆さんには元気でいることを知らせたかったの」