【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
その時、思いもしなかった告白に慌てふためいていた気持ちが、すっと冷めた。
そう、わたしは『聖女モーリーン』。
こうして愛を語られ、大切にされているのは、仕立て屋の姉娘マリアーナではない。
わたしは、あくまで身代わりの聖女なのだ。
そして、聖女の真実。
聖女は国のために、王に身を捧げる……。
陛下が何を欲しようと、わたしが何を思おうと、聖女の初夜権はこの人にある。
それは変わらない。変えることができない運命。
ただ、こうして気慰みでも愛を口にしてくれる陛下は、思ったより親切なのかもしれない。
「陛下……、聖女の、その……力については、神殿で聞きました。覚悟はしております。だから、そのようなことは仰らないでください。お妃様がお可哀想です」
そう、わたしは『聖女モーリーン』。
こうして愛を語られ、大切にされているのは、仕立て屋の姉娘マリアーナではない。
わたしは、あくまで身代わりの聖女なのだ。
そして、聖女の真実。
聖女は国のために、王に身を捧げる……。
陛下が何を欲しようと、わたしが何を思おうと、聖女の初夜権はこの人にある。
それは変わらない。変えることができない運命。
ただ、こうして気慰みでも愛を口にしてくれる陛下は、思ったより親切なのかもしれない。
「陛下……、聖女の、その……力については、神殿で聞きました。覚悟はしております。だから、そのようなことは仰らないでください。お妃様がお可哀想です」