【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
わたしを熱心に見ていた陛下は、きょとんと目を見開いた。そして、こらえきれないというように笑いだした。
「妃が? ははは、妃が可哀想か。あなたは可愛らしいうえにおもしろいひとだ。……私は本当にあなたを手放せなくなりそうだよ」
陛下は立ちあがり、再びソファーの横に座ると、わたしを軽く抱きしめる。
「妃は妃、聖女は聖女だ。比べられるものではない。心配しなくても、私の愛は減るものではない」
「…………」
「モーリーン、せめて陛下ではなく、オルヘイムと呼んでくれないか?」
「それは……恐れ多くて……」
わたしがうつむくと何か勘違いしたのか、「恥ずかしいのか? まあ、徐々に慣れればよい」と陛下が甘い声でささやいた。
「妃が? ははは、妃が可哀想か。あなたは可愛らしいうえにおもしろいひとだ。……私は本当にあなたを手放せなくなりそうだよ」
陛下は立ちあがり、再びソファーの横に座ると、わたしを軽く抱きしめる。
「妃は妃、聖女は聖女だ。比べられるものではない。心配しなくても、私の愛は減るものではない」
「…………」
「モーリーン、せめて陛下ではなく、オルヘイムと呼んでくれないか?」
「それは……恐れ多くて……」
わたしがうつむくと何か勘違いしたのか、「恥ずかしいのか? まあ、徐々に慣れればよい」と陛下が甘い声でささやいた。