【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「ふふ」
溺愛としか言えないような身びいきだけど、わたしのすべてを受け入れてくれているようで安心する。
別人のように見た目が変化したのだとしたら、たぶんそれは心の持ち方が変わったせいなのだろう。ヴォルフや子供達や女神様、眷属神のみんなにいっぱい幸せをもらって、わたしはありのままの自分を許すことができるようになった。
「全部ヴォルフのおかげね」
静かに微笑むと、ヴォルフは少し顔を赤らめた。
「なんだかわからないが、何かいいことがあったなら、それはすべてマリアーナががんばったからだぞ」
「うん。ありがとう、ヴォルフ。愛してる」
「こ、ここでそんなこと言うな! すぐ部屋に戻ろう」
「あら、わたし、やっと食欲がわいてきたの。腸詰めを食べ終わるまで待って」
「くう――! おまえはやっぱり小悪魔だな!!」
「もう食べ飽きたと思ってたけど、久しぶりに食べたらおいしいわ」
「……ゆっくり食べろ。もっと頼むか?」
「ヴォルフったら、そんなに食べられないわよ」
食堂の喧騒の中で、ヴォルフの優しい視線に赤ちゃんごと包まれて、わたしはなぜか少し泣きそうになってしまった。
溺愛としか言えないような身びいきだけど、わたしのすべてを受け入れてくれているようで安心する。
別人のように見た目が変化したのだとしたら、たぶんそれは心の持ち方が変わったせいなのだろう。ヴォルフや子供達や女神様、眷属神のみんなにいっぱい幸せをもらって、わたしはありのままの自分を許すことができるようになった。
「全部ヴォルフのおかげね」
静かに微笑むと、ヴォルフは少し顔を赤らめた。
「なんだかわからないが、何かいいことがあったなら、それはすべてマリアーナががんばったからだぞ」
「うん。ありがとう、ヴォルフ。愛してる」
「こ、ここでそんなこと言うな! すぐ部屋に戻ろう」
「あら、わたし、やっと食欲がわいてきたの。腸詰めを食べ終わるまで待って」
「くう――! おまえはやっぱり小悪魔だな!!」
「もう食べ飽きたと思ってたけど、久しぶりに食べたらおいしいわ」
「……ゆっくり食べろ。もっと頼むか?」
「ヴォルフったら、そんなに食べられないわよ」
食堂の喧騒の中で、ヴォルフの優しい視線に赤ちゃんごと包まれて、わたしはなぜか少し泣きそうになってしまった。