【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「ヴォルフ……。あ、そうだ。あなたのこと、ヴォルフって呼んでもいいかしら?」
呼びかけると、うなずくように首を振る。
「じゃあ、ヴォルフ。……ヴォルフ、逢いたかった」
ヴォルフに逢うのは、聖女選定の儀が行われた日、神殿に向かう途中で、怪我をした耳の手当てをして以来だ。
「怪我はもう平気?」
「クン」
わたしがふらふらとヴォルフに近づくと、彼はわたしの体の匂いを嗅いだ。
鼻を鳴らして、頭の先から足もとまでクンクン、クンクンと嗅ぎまくる。
「いやだ、わたし臭い?」
「グルゥゥゥン!」
ヴォルフはなんだか怒ったように鳴くと、今度はわたしを舐めはじめた。
厚い舌が顔を舐め、首筋を舐める。
「やっ、ヴォルフ、うふふ、くすぐったい!」
わたしを押し倒し前脚で押さえつけると、薄い寝衣をおなかの上までめくりあげ、下半身から上半身までくまなく舐めまくる。
それはまるで、自分の匂いをわたしに染みこませようとしているかのように見えた。
「やめて、やめてったらぁ」
いや、そんな意図はないのかも。ただもう、ふざけているとしか思えない。
呼びかけると、うなずくように首を振る。
「じゃあ、ヴォルフ。……ヴォルフ、逢いたかった」
ヴォルフに逢うのは、聖女選定の儀が行われた日、神殿に向かう途中で、怪我をした耳の手当てをして以来だ。
「怪我はもう平気?」
「クン」
わたしがふらふらとヴォルフに近づくと、彼はわたしの体の匂いを嗅いだ。
鼻を鳴らして、頭の先から足もとまでクンクン、クンクンと嗅ぎまくる。
「いやだ、わたし臭い?」
「グルゥゥゥン!」
ヴォルフはなんだか怒ったように鳴くと、今度はわたしを舐めはじめた。
厚い舌が顔を舐め、首筋を舐める。
「やっ、ヴォルフ、うふふ、くすぐったい!」
わたしを押し倒し前脚で押さえつけると、薄い寝衣をおなかの上までめくりあげ、下半身から上半身までくまなく舐めまくる。
それはまるで、自分の匂いをわたしに染みこませようとしているかのように見えた。
「やめて、やめてったらぁ」
いや、そんな意図はないのかも。ただもう、ふざけているとしか思えない。