【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
 王宮から急ぎの使いが来たのは、それからすぐのことだった。
 あたしは両親と一緒に、迎えの馬車に乗り込んだ。
 馬車を引く馬が疲れてくると新しい馬に替えられて、ほとんど休む間もなく王宮へとひた走る。

 使いの人は詳しく話してくれなかったけど、王都にいるマリアーナが何かヘマをしたに違いない。
 うまく切り抜けなくっちゃ。
 あたしが本物の聖女なんだし、なんとかなるだろう。

「……そうだ!」

 どうせなら、国王陛下と仲良くなれないかしら?



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