【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
なんということだろう。
わたしは今、大きな狼の体毛にうずもれて、そのお腹に抱えこまれている。ふかふかしていて暖かい。
ああ、ここは天上の楽園なのかもしれない……。
「うふふ」
もふもふに酔いしれるわたしの顔を、白狼が大きな舌でペロペロと舐める。唾液でびしょびしょになってしまった。
「狼さん、ふふ、いっぱい濡れちゃったから、もうやめて。ね?」
「……クゥン」
もちろん狼はわたしの言うことなどわからないのだろう。
その顎の下をガシガシと掻いてあげると、喜んだ狼はわたしの胸もとにまで首を突っこみ、さらに激しく舐めはじめた。
「……やんっ、そこはだめよ。こそばゆいから」
子供のころ、まだ優しかった両親がふざけてくすぐってきた時みたいにおかしくて、声を上げてしまう。
「やぁん、うふふ、そんなに舐めちゃいやぁ」
ひとしきり笑っていると、いつの間にか地面に押し倒され、狼にのしかかられていた。
あれ?
わたし、このまま食べられちゃうの?
……でも、まぁいいかな。
ふっと抵抗する気持ちが消えた。
わたしは今、大きな狼の体毛にうずもれて、そのお腹に抱えこまれている。ふかふかしていて暖かい。
ああ、ここは天上の楽園なのかもしれない……。
「うふふ」
もふもふに酔いしれるわたしの顔を、白狼が大きな舌でペロペロと舐める。唾液でびしょびしょになってしまった。
「狼さん、ふふ、いっぱい濡れちゃったから、もうやめて。ね?」
「……クゥン」
もちろん狼はわたしの言うことなどわからないのだろう。
その顎の下をガシガシと掻いてあげると、喜んだ狼はわたしの胸もとにまで首を突っこみ、さらに激しく舐めはじめた。
「……やんっ、そこはだめよ。こそばゆいから」
子供のころ、まだ優しかった両親がふざけてくすぐってきた時みたいにおかしくて、声を上げてしまう。
「やぁん、うふふ、そんなに舐めちゃいやぁ」
ひとしきり笑っていると、いつの間にか地面に押し倒され、狼にのしかかられていた。
あれ?
わたし、このまま食べられちゃうの?
……でも、まぁいいかな。
ふっと抵抗する気持ちが消えた。