【書籍化&コミカライズ】身代わり聖女の初夜権~国外追放されたわたし、なぜかもふもふの聖獣様に溺愛されています~
「聖女モーリーンはこのまま大神殿で待機し、聖なる水晶の神力が戻り次第、改めて聖女継承の儀を執り行う。マリアーナについては、聖女殿の助命嘆願もある。『深淵の森』に追放とする。皆の者、良いな?」
「はっ」
近衛騎士達も含めて全員がひざまずき、礼を取った。
わたしもその場に膝を付き、頭を垂れた。
* * * * *
わたしとモーリーンは応接室の近くの小部屋で、着ている服を取り替えた。
モーリーンは聖女の白いドレスを、わたしはモーリーンの町娘の服を着る。
わたしは王宮の隠し通路から古い馬車に載せられて、そのまま数日間を過ごした。
最低限の食べ物や水は与えられたが、宿に泊まることはなく、見張りのついた馬車の中で仮眠を取る。
やがて到着したのは、隣国との境にある高山の麓、深淵の森と呼ばれる場所だった。
「ここでおまえを解放する。ここを生きて出られたら、あとは静かに暮らすといい」
ずっとわたしを監視していた騎士は、そう告げると森から去っていった。
「はっ」
近衛騎士達も含めて全員がひざまずき、礼を取った。
わたしもその場に膝を付き、頭を垂れた。
* * * * *
わたしとモーリーンは応接室の近くの小部屋で、着ている服を取り替えた。
モーリーンは聖女の白いドレスを、わたしはモーリーンの町娘の服を着る。
わたしは王宮の隠し通路から古い馬車に載せられて、そのまま数日間を過ごした。
最低限の食べ物や水は与えられたが、宿に泊まることはなく、見張りのついた馬車の中で仮眠を取る。
やがて到着したのは、隣国との境にある高山の麓、深淵の森と呼ばれる場所だった。
「ここでおまえを解放する。ここを生きて出られたら、あとは静かに暮らすといい」
ずっとわたしを監視していた騎士は、そう告げると森から去っていった。