「槙野だったら、何味にする?」
一
高校二年生になった。春、新学期。クラス替えっていうイベントは何回繰り返しても慣れない。
いつもは登校して真っ直ぐ教室に向かうけれど、今日は体育館に立ち寄って、張り出されたクラス分けを確認する。
2-A
僕の名前は無い。
2-B
あ。涼太の名前。中学校から一緒で、その時から気が合った涼太とは、高一でも同じクラスだった。もし二年生でクラスが離れてしまったら、また涼太のように気が合う友達ができるか、正直不安だ。
クラス分けの模造紙。名前の群れ。
できるだけ丁寧に追う群れの中に、
「あった。」
僕の名前を見つけた。まるで合格発表のようにふいに声を漏らした自分に笑ってしまう。
自分の名前を見つけただけじゃない。
その隣にヤヨちゃんの名前。二人並んだその文字に安堵とうれしさとドキドキがミックスされている。
また三人一緒。
うれしい。ホッとしてる。うれしいのにちょっと、複雑な気持ち。
不思議な気持ちのまま僕は教室に向かった。
いつもは登校して真っ直ぐ教室に向かうけれど、今日は体育館に立ち寄って、張り出されたクラス分けを確認する。
2-A
僕の名前は無い。
2-B
あ。涼太の名前。中学校から一緒で、その時から気が合った涼太とは、高一でも同じクラスだった。もし二年生でクラスが離れてしまったら、また涼太のように気が合う友達ができるか、正直不安だ。
クラス分けの模造紙。名前の群れ。
できるだけ丁寧に追う群れの中に、
「あった。」
僕の名前を見つけた。まるで合格発表のようにふいに声を漏らした自分に笑ってしまう。
自分の名前を見つけただけじゃない。
その隣にヤヨちゃんの名前。二人並んだその文字に安堵とうれしさとドキドキがミックスされている。
また三人一緒。
うれしい。ホッとしてる。うれしいのにちょっと、複雑な気持ち。
不思議な気持ちのまま僕は教室に向かった。