「槙野だったら、何味にする?」
九月も半ばを過ぎた放課後。教室に残っている生徒はほとんど居ない。みんな部活かとっくに帰宅している。教室に残っている生徒と言えば、誰かと待ち合わせしているか、僕と同じようにペナルティを食らっているかだ。
ペナルティ。自業自得の夏休みの宿題をサボったペナルティだ。僕を含めて五人。二学期の成績表の数字を少しでも良くする為にせっせと勤しんでいる。ヤヨちゃんも涼太も、もちろん対象外。あの日ドリルをさっさと持ち去った涼太には、心の中で散々八つ当たりした。
一日三ページ。それが国語のドリルのペナルティだ。一日のペナルティを終えて、一人、また一人と帰宅していく。僕はどうしてこうも集中力が無いのだろう。雑念が多すぎる。暇さえあればヤヨちゃんのことばかり考えている。
机の上で腕を枕にして頭を預ける。まったくやる気が起きない。みんなそんなにさっさと三ページやってのけるなら、最初からちゃんとしてくれば良かったのにとすら思えてきた。
ペナルティ。自業自得の夏休みの宿題をサボったペナルティだ。僕を含めて五人。二学期の成績表の数字を少しでも良くする為にせっせと勤しんでいる。ヤヨちゃんも涼太も、もちろん対象外。あの日ドリルをさっさと持ち去った涼太には、心の中で散々八つ当たりした。
一日三ページ。それが国語のドリルのペナルティだ。一日のペナルティを終えて、一人、また一人と帰宅していく。僕はどうしてこうも集中力が無いのだろう。雑念が多すぎる。暇さえあればヤヨちゃんのことばかり考えている。
机の上で腕を枕にして頭を預ける。まったくやる気が起きない。みんなそんなにさっさと三ページやってのけるなら、最初からちゃんとしてくれば良かったのにとすら思えてきた。