「槙野だったら、何味にする?」
担任が黒板に大きく書いた、36人分のマス目と数字。その数字とくじとを照らし合わせて、生徒達が机を抱えて移動を始める。
ガタガタっと大きな音を鳴らしながら、教卓の目の前になって「最悪!」と叫んだり、同じ班になって喜びあったり、反応はそれぞれ。
占いが一位で喜んでたアイツは窓側の一番後ろでガッツポーズを決めている。どうやら相当 当たる占いらしい。
僕の席は廊下側の一番後ろになった。本来ならかなり「良席」だ。二人はどこになったんだろう。
教室を見回すと、涼太が僕と同じ列の一番前に座っているのが見えた。全然移動していなくて、ちょっと笑えた。でもチラッと見える横顔からは、席なんてどこになっても気にならないんだろうなって感じがした。
もう一度見回すと、ヤヨちゃんを見つけた。
窓際の一番前。三人とも端と端でバラバラになったようだ。ヤヨちゃんは明らかに不機嫌そうな顔だ。あんなに不機嫌そうな顔をさせてしまうくらいなら、いっそ涼太と隣同士になってくれた方が良かった。…いやでも…うーん。
ちょっとだけ安心してしまっている自分が嫌だ。
あーあ。やっぱり好きな子と親友との三角関係はキツいや。
とにかくこうして僕は、ヤヨちゃんから遠く離されてしまったわけだ。こんなに短期間で席替えするのなら、毎週しないと許さないぞ、担任。
ガタガタっと大きな音を鳴らしながら、教卓の目の前になって「最悪!」と叫んだり、同じ班になって喜びあったり、反応はそれぞれ。
占いが一位で喜んでたアイツは窓側の一番後ろでガッツポーズを決めている。どうやら相当 当たる占いらしい。
僕の席は廊下側の一番後ろになった。本来ならかなり「良席」だ。二人はどこになったんだろう。
教室を見回すと、涼太が僕と同じ列の一番前に座っているのが見えた。全然移動していなくて、ちょっと笑えた。でもチラッと見える横顔からは、席なんてどこになっても気にならないんだろうなって感じがした。
もう一度見回すと、ヤヨちゃんを見つけた。
窓際の一番前。三人とも端と端でバラバラになったようだ。ヤヨちゃんは明らかに不機嫌そうな顔だ。あんなに不機嫌そうな顔をさせてしまうくらいなら、いっそ涼太と隣同士になってくれた方が良かった。…いやでも…うーん。
ちょっとだけ安心してしまっている自分が嫌だ。
あーあ。やっぱり好きな子と親友との三角関係はキツいや。
とにかくこうして僕は、ヤヨちゃんから遠く離されてしまったわけだ。こんなに短期間で席替えするのなら、毎週しないと許さないぞ、担任。