出逢えた、大切な人

 それから私の人生は……思い出したくもない。

 この会社に入り雑務課でずっと定年までと思っていたのにふー。

 こんなに人生が変わるなんて……


 仕事を辞めようと思ったこともあったけど、次の仕事が簡単に見つかるとは思わない、世の中そんなに甘くない。


 今だにわたしが秘書になった理由も良く分かってない、秘書検定なら他に持っている人だっているはず。


 社長はまさか私の父親を知っているのか?


 考えすぎなのか?


 「琴美?琴美」

 ハッ……「はい!」


 
< 20 / 34 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop