出逢えた、大切な人
それから私の人生は……思い出したくもない。
この会社に入り雑務課でずっと定年までと思っていたのにふー。
こんなに人生が変わるなんて……
仕事を辞めようと思ったこともあったけど、次の仕事が簡単に見つかるとは思わない、世の中そんなに甘くない。
今だにわたしが秘書になった理由も良く分かってない、秘書検定なら他に持っている人だっているはず。
社長はまさか私の父親を知っているのか?
考えすぎなのか?
「琴美?琴美」
ハッ……「はい!」