【書籍化】婚約破棄された悪役令嬢ですが、十歳年下の美少年に溺愛されて困っています
わたしは、ふらふらとセドリックに近寄っていった。
「セドリック」
「アーリア……信じてくれるよね?」
少しうるんだ瞳でわたしを見つめるセドリック。
わたしはセドリックの横に立つと、わたしより少しだけ背の高いセドリックのあごを指で持ちあげ、唇を寄せた。
「な……!?」
少女がぽかんとした顔で、セドリックにキスするわたしを見上げる。
わたしはにっこりと微笑むと、彼女をそっと押しのけた。少女はびっくりしたのか、なんの抵抗なく後ろへ揺れ、おしりを床につけて座りこむ。
「アーリア」
ようやく自由になったセドリックがわたしを抱き寄せ、ちゅっと口づけた。
横目で見ると、女子生徒は呆然とわたしたちを見上げていた。
「その子にも……ほかの男子生徒にも、僕たちの愛は絶対だと教えてあげよう?」
「男子生徒……?」
――あ。
そう言えば、テラスにはほかの男子生徒たちがいたじゃない!
「セドリック」
「アーリア……信じてくれるよね?」
少しうるんだ瞳でわたしを見つめるセドリック。
わたしはセドリックの横に立つと、わたしより少しだけ背の高いセドリックのあごを指で持ちあげ、唇を寄せた。
「な……!?」
少女がぽかんとした顔で、セドリックにキスするわたしを見上げる。
わたしはにっこりと微笑むと、彼女をそっと押しのけた。少女はびっくりしたのか、なんの抵抗なく後ろへ揺れ、おしりを床につけて座りこむ。
「アーリア」
ようやく自由になったセドリックがわたしを抱き寄せ、ちゅっと口づけた。
横目で見ると、女子生徒は呆然とわたしたちを見上げていた。
「その子にも……ほかの男子生徒にも、僕たちの愛は絶対だと教えてあげよう?」
「男子生徒……?」
――あ。
そう言えば、テラスにはほかの男子生徒たちがいたじゃない!