スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました

「どっちでも、健康であればそれでいいんです。恵理もこの子も無事ならば。」
宏貴が笑いながら恵理のお腹をさする。
その顔はすでに父親の顔になっていることに、恵理は一層幸せを感じた。

毎晩、宏貴は恵理のお腹に手と耳をつけて、赤ちゃんに話しかけたり、恵理とふたり赤ちゃんの話をする。それが二人にとってこの上なく幸せを感じる時間だった。

「頑張ります。」
恵理は磯貝医師にそう宣言してから診察室を出た。

すぐに恵理の背中に手を添える宏貴。
今まで以上に過保護になった宏貴。

家事も積極的にこなしてくれる。
出産を控えて大きくなるお腹に、体への負担も大きくなっている恵理をサポートしてくれている。