スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました
「もう、後悔したくない。もう離れたくない。」
「・・・私も・・・」
震える声で返事をすると大悟はまだリップを塗っていない唇に優しく口づける。

「幸せにする。あの日の後悔の分も、莉子を幸せにする。もっと幸せな思い出で包み込む。絶対に。誓う。」
大悟は何も悪くない。

でも私が何度言ってもきっと大悟は自分を責めることをやめないとわかっている。

「愛してる。莉子、幸せになろう。」
「・・・私が幸せにするから」
強気な言葉を贈ると大悟は緊張した顔から、満面の笑みになる。

私たちの薬指にはおそろいの結婚指輪。
この指輪は離れていた時も、ずっと大悟がネックレスにして一緒にしてくれていたもの。
< 18 / 174 >

この作品をシェア

pagetop