スペシャル企画 儚く甘い 番外編追加しました
あなたの左手、私の右手。
「美羽」
「はい?」
キッチンから私を呼ぶ声の方へ向かう。

「食べてみて」
そう言ってしゃもじの上に乗ったおこわを私の口に運ぶ修平。
「どう?」
「うーん・・・何かが足りない。」
「なにかな・・・」
修平は自分の口にももう一口運ぶ。
「やっぱり何か足りないよなー。なんだろうな。覚えてないのか?」
「うーん・・・覚えてないな・・・」
「悔しいな。リベンジやな。」
「これはこれでおいしいよ?」
「あかん。これで満足したらあかんで。美羽。」
修平はそう言って腕くみして炊飯器をじっと見つめている。
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