幼馴染みに彼女が出来ました!
店長遅いな……。
待ってるように言われたけど、戻ってくる気配がいっこうに無い。
萌花に何用があったんだろうと、不思議に思う。
そう言えば、前に萌花もストーカーにあったような話をしていたな。
「芽生ちゃん、帰ろう……」
「へ?」
聞きなれた声に振り返れば、後ろには学校の制服姿のイブが立っていた。
「イブっ、何で?」
「……萌花に聞いて。一緒に帰ろう」
萌花に頼まれたって、白々し過ぎるけど。
「でも、私店長待ってて……」
「萌花が店長から言われたって言うんだ」
このお店にイブが来てしまっていいのかな。
「とりあえず、帰ろう」
なんて、いつもより強めの口調で言葉を続けて背を向ける。慌ててイブに続けば、ふんわりと甘い萌花の匂いが鼻をくすぐった。