幼馴染みに彼女が出来ました!
昼休みーー、お弁当を持って中庭の広場へと向かった。
「ね、芽生。最近バイト行ってなくない?」
「うん。今、ちょっとお休みしてて」
紗央の言葉に、現在のバイト事情を話せば。
「休んでんの?どうした?」
一緒にお昼を食べていた尚輝先輩が、口をモゴモゴと動かしながら不思議そうに覗きこんでくる。
最近は、こうやって先輩達と中庭でお昼を広げるのは日課になっていた。
最初の頃は、あかりが邪魔者になるんじないかって言っていたけど、そんな事はなくて5人で時間を過ごしても自然な感じになっている。
「この間のテスト結果が酷くてが、お母さんがやめなさいって……」
あんなことがあったなんて言いにくくて、咄嗟に嘘を吐いた。
成績が落ちたのも、母親に反対されたのも、どちらも事実なんだけどね。
紗央とあかりにも、あの写真がポストに入っていた出来事を話していない。