幼馴染みに彼女が出来ました!



こうして、イブと並んで歩いて学校に向かうのはいつぶりだろうか。

バス停までの道のりは、団地内の歩道の無い車道。この時間帯はスクールゾーンになっているから車の通りはほぼ無い。



すぐ隣を歩くイブに視線を向けた。

小学校高学年からあんまり話さなくなって、中学校に入学してからは挨拶もしなくなった。からかわれるのも嫌だったし。それに、イブも暗いオタクグループに所属していて、私は調子に乗ったクラスでも中心のグループで過ごしてた。



だって、イブの周りにはキモいtheオタクって感じの奴もいたし。 家が隣なのに顔も合わせる事も少なかった。



「一緒に学校行くの久しぶりだね」


なんて言えば、



「え、一緒に行くの?」


ちょっと戸惑うイブがいる。

まぁ、そうだよね。どっちかというと、私がイブの事を避けてたんだから。



「大井さんと、俺が?」

「そんなに嫌なの?」

「いや、そういう訳じゃないけど」

「ていうか、大井さんとか気持ち悪いんだけど」

「え、……芽生でいいの?」

「呼び捨て?」

「め、芽生ちゃん?」

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