幼馴染みに彼女が出来ました!
「………で、聞いてる?」
「は、はい」
図書室の一番奥の4人がけのテーブルに、尚輝先輩と並んで座る。
あかりはやっぱりバイトで、紗央と誠先輩はもう少し後に来るみたい。
テスト期間じゃないこともあり、教室内は空いていた。1つ向こうのテーブルには男子のグループが何か集まっていて、後は数人静かに本を読んでいるだけだ。
「で、ここがこうなって」
先輩は優しい。勉強は、私より出来るし。教え方が上手いかは分からないけど、勉強のできない私に文句1つ言わず何度も教えてくれる。
「分かったかな?」
「た、多分。ごめんなさい」
「あはは、少し休憩しようか」
なんて先輩が言ったとろで、スマホが新振動してメッセージが届いた。
画面に目を落とせば、"私達、帰るから*´ω`*尚輝先輩と2人仲良く勉強してってね~"と、ハートがついたスタンプがつけられている。
やだ、やられた。私と尚輝先輩をくっつけようとしてるんだ。