幼馴染みに彼女が出来ました!
「おばさん、6時27分ので家の近くのバス停に迎えにきてくれるって」
いつの間にか、うちのお母さんと連絡先を交換していたイブ。
「気を付けてね」
「うん」
「知らない人についてっちゃ駄目だよ」
「うん……」
萌花に連れられて、バス停まで一緒に歩く。運よく座席も空いていて、座ることが出来た。
バスの窓の外から萌花が心配そうに手を振っているのが見えるから、頭がぼんやりする中つい笑ってしまった。
彼女が少しずつ遠くなって、豆粒になって景色の中に消えていく。
イブが私を心配する時、いつも眉を下げて泣きそうになってたな。小さい頃も、大きくなった今も変わらない。
バスに揺られて、顔を下に向ければぼんやりと意識が暗くなっていく。
バス停があと3つ、までは覚えていた。